雛人形をいつ飾るべきか、そして片付ける適切な時期について、多くの方が疑問を持っているようです。
そんな疑問を解消すべく、今回は雛人形の飾り付けと撤去のタイミングについて調査してみました。
さらに、雛人形が女の子の幸運を守るとされることから、吉日に設置することを望む方も少なくないため、2024年の吉日にあたるおすすめの日程についてもご案内します。
雛人形はいつ出す？
雛人形は、3月3日桃の節句に飾る伝統があります。
しかし、実際には桃の節句（上巳の節句）の当日や前日に飾る「一夜飾り」は縁起が良くないとされており、早めに飾ることが望ましいとされています。
雛人形の飾り付けには、特に決まりはないものの立春から遅くとも1週間前には済ませるのが良いとされるため、2月24日頃が雛人形の準備と言われています。
多くの家庭では、遅くとも桃の節句の一週間前には飾るようにしていますが、一般的には桃の節句の約一か月前、すなわち節分の翌日に飾ることが多いです。
節分は邪気を払うための行事であり、その翌日は立春となります。
立春は二十四節気の一つで、春の始まりを意味します。
この日に雛人形を飾ることは、新たな季節の始まりと共に幸運を招くと考えられています。
2024年の立春は2月4日になります。
立春に雛人形を飾ることは必須ではありませんが、雛人形が女の子の守り神とされることから、多くの人がこの日を重視しています。
このような伝統や信念が日本の文化に根付いているため、立春に雛人形を飾る家庭が多いのです。
2024年の雛人形を飾る縁起の良い日は？
雛人形を飾る縁起の良い日は、桃の節句の約一か月前、節分の翌日にあたる立春と言われていますが、他にも縁起の良い日があります。
雛人形を飾るのに適した日として、大安と雨水が特に良いとされています。
大安は六曜の一つで、結婚式や引っ越しなどの慶事に適した日として知られ、この日に飾ると良いとされています。
一方、雨水は二十四節気の一つで、立春の次に来る節気です。
だいたい2月19日頃に当たり、雪から雨に変わるこの時期は春の訪れを感じさせ、農作業の準備を始める時期とされています。
これらの日に雛人形を飾ることは、女の子の守り神としての雛人形を尊重し、良い運気を招くための文化的な習慣として広く行われています。
雛人形を飾る時期は地方によって違う？
雛人形を飾る時期は地域によって異なることがあります。
かつては旧暦（月の満ち欠けに基づく暦）が使われていましたが、現在の太陽暦（新暦）と比較すると1ヵ月から1ヵ月半のずれがあります。
たとえば、旧暦の8月15日に行われる十五夜（お月見）は新暦では9月中旬から10月上旬になります。
桃の節句は旧暦でも新暦でも3月3日に行われますが、一部地域では旧暦に基づいて1ヵ月遅れで桃の節句を祝うことがあります。
そのため、雛人形を春休みに入ってから飾る家庭や、1月7日の松の内が過ぎた後すぐに飾る地域もあるようです。
わたしの地元（東海地方）では、桃の節句は4月3日の旧暦に行っていましたが、最近ではスーパーでは3月3日にひな祭りの歌がかかっていますが、今だにどちらか不明です。
雛人形は何歳まで飾る？
雛人形を飾る年齢に厳密な規定はありません。
雛人形は女の子のために祖父母や両親が健康を願って飾るもので、いつまで飾るかは家庭により異なります。
一部の家庭では子どもの小学校や中学校の入学、就職や結婚で家を出るまで飾ることがあります。
昔は結婚後も雛人形を嫁ぎ先で飾る習慣がありましたが、現在は住宅事情などの影響で実家に残すことが多いです。
娘が家を出た後も、両親や祖父母の家で雛人形を飾り続けることは一般的です。
雛人形を片付ける時期は？
よく、雛人形を遅くまで飾っていると、結婚が遅れると言われていますよね。
ひな祭りの後の雛人形を片付ける日が気になっていた子供の頃でしたが、この言い伝えは一般的な迷信です。
この迷信は、「片付けができない人は結婚相手が見つからない」という教育的な意味合いで昔から言われてきたものです。
しかし、実際には雛人形を桃の節句が終わった直後に急いで片付ける必要はありません。
大切なのは、天候が良くて湿気が少ない日に、雛人形からほこりを丁寧に払い、きれいに保管することです。
雨の日や湿度が高い日に片付けると、カビの原因となる可能性があるので避けましょう。
もし片付けのタイミングに目安がほしい場合は、雨水の次の節気である啓蟄までに片付けると良いでしょう。
啓蟄は毎年3月6日頃にあたり、桃の節句から数日後です。
次の節気に入る前に雛人形を片付けることで、気持ちを新たにするのが良いとされています。
雛人形の収納場所はどこがいい？
雛人形は年の大部分を収納していることが多いため、適切な保管場所を選ぶことが重要です。
カビやシミを防ぐためには、湿気が少なくて風通しの良い場所が最適です。
水回りや玄関、窓付近など湿気が多く、直射日光が当たりやすい場所は避けるべきです。
これらの場所では、湿気のせいでカビが生えやすく、日光により雛人形の衣装が色あせる恐れがあります。
納戸やクローゼットを収納場所として利用する場合、外壁に接すると温度差による結露が生じやすいので、これも注意が必要です。
理想的なのは、押し入れの上段や天袋など、比較的湿度が低い場所です。
ただし、定期的に扉を開けて風を通すことが望ましいです。
仕舞うスペースが限られている場合は、物を詰めすぎずに余裕を持って保管することが重要です。
これにより湿気がこもるのを防ぎます。
換気を行うことも忘れずにしましょう。
また、ガラスやアクリルケースに入った雛人形の場合、ケースを時々開けて風を通すことが効果的です。
これにより、長期間にわたって雛人形を美しい状態で保つことができます。
雛人形を処分するタイミング
雛人形の処分については、人形を飾るのをやめるタイミングと同様に、家庭ごとに異なります。
一部の人々は、置き場所に困らない限り、長期間保持し続けることを選びます。
一方で、子どもが家を出た際に処分を考える家庭も多いです。
雛人形の処分方法は多岐にわたります。
全国の寺院で行われる人形供養に送る、自治体が提供するリサイクルプログラムを利用するなどの方法があります。
また、インターネットオークションやフリーマーケットでの販売も選択肢の一つです。
雛人形を求める人は意外と多く、女の子がいる家庭だけでなく、日本文化の象徴としてのお土産を探す外国人観光客などにも人気があります。
そのため、一部の業者では雛人形の買取を行っています。
もちろん、不用品として処分することも可能ですが、その場合は自治体の規則に従って適切に行う必要があります。
雛人形はいつ出す？のまとめ
雛人形を飾る正確な時期は定められていませんが、一般的には節分の後、立春か雨水の頃に飾ることが縁起が良いとされています。
片付けに関しても、特に厳密な期限はありませんが、晴れた日に片付けることが推奨されます。
これは、湿気を避けてカビの発生を防ぐためです。
収納については、押し入れの上段や天袋のように湿度が低く、風通しが良い場所が理想的です。
これらの場所で収納することで、雛人形をより長く良好な状態で保つことができます。
また、時々扉を開けて風を通すことで、より良い環境を保つことができます。
