節分の際、特定の方角を向いて食べると幸運が訪れるとされる恵方巻きですが、この風習はどのような起源を持つのでしょうか?
恵方巻きは、セブンイレブンが発祥?と言われていますね。
この記事では、恵方巻きの習慣はいつから始まり、どのように広まったのか、なぜ巻き寿司が「恵方巻き」として知られるようになったか紹介します。
こうした基本的な疑問を抱えている方は、ぜひこちらにお越しください。
少しの時間を共有することで、皆さんの疑問に答えることができるかもしれません。
恵方巻きはセブンイレブンが広めた?
コンビニでの恵方巻きの歴史について考えると、多くの人はセブンイレブンを連想するかもしれません。
ですが、実は、恵方巻きとして知られる前には、「節分の巻き寿司」や「幸運巻き寿司」という名前が使われていました。
また、その特徴的な食べ方から「丸かぶり寿司」という呼称も生まれました。
恵方巻きという名称が最初に使われたのは、1989年のセブンイレブンの販売時でした。
その時、広島県内のあるセブンイレブン店舗のオーナーが、大阪の伝統的な風習として節分巻き寿司を売り出し、「恵方巻」という名前を付けたのです。
この名称は、その後、節分巻き寿司の標準的な呼び名として広く使われるようになり、現在ではさまざまな種類の恵方巻きが登場しています。
ちなみに、この名前を付けたオーナーは大阪出身の野田靜眞さんという方だったそうです。
よって、恵方巻きを広めたのは、セブンイレブンと言えますね。
恵方巻きの起源
恵方巻きを節分に食べる習慣は、どの時代から始まったのでしょうか?
その起源には様々な説が存在します。
一部では、この習慣が戦国時代に遡るとも言われています。
しかし、巻き寿司自体が歴史的記録に初めて現れるのは1708年頃ですので、それより前にこの習慣があったとは考えにくいです。
節分で巻き寿司を食べる慣習は、大正時代の初めに見られるようになったとされています。
この時期は新鮮な漬物が出回る時期で、それを使った海苔巻きを特定の方向に向かって食べることが縁起を担ぐ行為とされていました。
しかし、この風習はもともと遊里で行われていたもので、一般の人々に広まったわけではありませんでした。
恵方巻きについて知られる最古の記録は、1932年に大阪鮓商組合後援会が作成したチラシです。
このチラシには、節分の日に特定の方向に向かって無言で巻き寿司を食べると幸運が訪れるという内容が記されていました。
この習慣は、一時期忘れ去られていましたが、1949年に大阪鮓商協同組合がこれを再び広めることを決定しました。
これは、土用の丑の日のうなぎに対抗する販売戦略の一環として取り入れられました。
1977年には、大阪の道頓堀で開催された海苔祭りで「巻き寿司の丸かぶり早食い競争」が行われました。
このイベントがメディアに取り上げられたことで、恵方巻きの習慣が全国に広まっていきました。
恵方巻きはいつから始まりどのように広まったのか?
コンビニにおける恵方巻きの販売はいつ始まったのでしょう?
多くの人がセブンイレブンを思い浮かべるかもしれませんが、実は小僧寿しが縁起巻の名で商標登録し全国展開したのが最初でした。
1983年、ローソンは大阪府と兵庫県で節分巻き寿司の販売をスタートしました。
セブンイレブンがこの販売に参入したのは、1989年のことです。
セブンイレブンはその後、他のコンビニチェーンよりも早く、1998年に全国規模での販売を開始しました。
それに続いて、ローソン、ファミリーマート、am/pm、サークルKサンクスなどが全国での販売を始め、今では多くのコンビニで恵方巻きが販売されるようになりました。
よって、恵方巻きの始まりは、1989年の広島県のセブンイレブンで販売が開始されたころと考えられます。
また、セブンイレブンが全国展開したことで、1998年には日本全国に節分で恵方巻きを食べる習慣が広まったとされています。
切らない恵方巻きが広まった理由
恵方巻きを広めたのはセブンイレブンですが、通常は切り分けられる太巻きがなぜ切られずに販売されるようになったのでしょうか?
切らない恵方巻きの始まりにも、セブンイレブンが関与しているとされています。
関西地方には、恵方を向いて恵方巻きを丸ごとかじると運が良くなるという風習があります。
この風習をベースに、節分の日に恵方巻きを丸かじりすることをセールスポイントとして採用したのが、切らずに販売される恵方巻きの始まりとなりました。
恵方巻きはセブンイレブンが広めた?のまとめ
この記事では、恵方巻きはセブンイレブンが広めたのか、起源やいつから始まりどのように広まったのかを紹介しました。
恵方巻きは、1989年、広島のセブンイレブンで、オーナーが大阪の節分風習に基づき巻き寿司に「恵方巻」と名付け全国展開したことにより広まりました。
恵方巻きを節分に食べる習慣は、大正時代初めに始まり、1932年に大阪でその存在が記録されました。
当初は特定の方向に向かって食べる行為が縁起良いとされていましたが、広く普及したのは1977年の大阪でのイベントとメディアの取り上げによります。
戦国時代からの起源は考えにくく、巻き寿司自体の記録は1708年頃からです。
恵方巻きの風習は、1989年広島県のセブンイレブンから始まり、1998年のセブンイレブンの全国展開により日本全国に広まったことになります。